sim4tec社(ドイツ)の有機EL材料特性(HOMO,LUMO,Traps,Mobility)評価装置
原理
有機EL分野で、先駆的な研究、開発、事業化に大きな役割を果たしている世界的にも有名なドレスデン工科大学IAPPのProf. Karl Leoの研究室から2007年にスピンアウトしたベンチャー(現在、6名のスタッフ)です。主ビジネスは以下のようになります:
- OLEDのための数的なシュミレーションソフトウエアの開発、販売
- 有機材料(OLED, OPV, OTFT, polymers, etc.)のパラメーターを決めるための測定ツールの製作、販売(世界で初めての自動分析計算装置!)
本年1月から、当社が国内紹介販売を開始しました。
1.OLED設計のためのシュミレーションソフトウエア“SimOLED”
- PCで有機デバイスの光学的電気的性能を計算:明るさ、色、電力消費、効率など
- 高速で定常状態を実現
- EGDM, ECDM, トラップのガウス分布、トラップアシスト再結合、境界再結合、励起子拡散、励起子消滅、…
入力に必要なのは光学的、電気的材料パラメーターです。OLEDの開発の加速、コスト低減に貢献します。
2.有機材料分析装置 OMA
OLED、OPV、OTFT、polymersなどに使われる有機材料のパラメーターを決めるためのたいへんユニークな測定ツールです。世界でこのツールを提供しているのはsim4tech社のみです。
特徴
- どの有機材料でもキャラクタリゼーション可能です。
- 測定可能なパラメーター
・HOMO
・LUMO
・トラップ(不純物)
・移動度
→世界で初めての有機材料パラメーターの自動分析装置です!
仕様:
Temperature: -10~+50℃、step size ΔT < 1K
Min. vacuum pressure: < 100 mBar
IV voltage: -20~+20 V, IV current: -120...+120 mA
IS frequency: 10 Hz~10 MHz, IS DC bias: 0~+8 V, IS AC voltage: 10mV~1 V
→これまで難しいとされていた有機材料のIVやIS挙動の良く制御された環境下で
の測定を可能にしました!
測定に必要なサンプル仕様:
Sample dimensions: 2.5cm × 2.5cm (max: 5cm×5cm), tolerance +/-0.5mm
Substrate thickness max 3.0 mm
Electrical contact geometries / layout:
→他のサンプルデザインにも対応可能です
有機エレクトロニクスValue Chain:
→材料生産からデバイス生産まで、Value Chain全体に貢献します。
用途
応用
- 材料研究
- OLEDシュミレーション
- 出入りする材料の管理
- 材料の品質管理(純度)
- プロセスモニター
ユーザー候補
- OLEDデイスプレイ、OLED照明、有機太陽電池、有機エレクトロニクス、有機材料の研究者、製造者
応用1 有機材料の開発やスクリーニング
→新材料を低コストで非常に早く評価できます。
応用2:OLEDシュミレーション
→デバイス特性をシュミレーションで予測できます。
応用3: 出入りする材料の品質検査
→有機材料のパラメーターを測定することにより、出入りする材料の品質管理
に使えます。
応用4: プロセスモニタリング
→微妙なプロセス後に材料パラメーターをチェックできます。
材料パラメーターの測定を通じてプロセスの管理が可能です。