事業内容
表面処理装置・評価装置・材料の販売
当社の主要事業であり、1)欧州研究所の開発した表面処理用キーコンポーネント技術パッケージ(例えば、フランホーファーFEPの高速パルススパッタ技術パッケージなど)をお客様の既存設備のレトロフィット用として販売する場合、2)それらを搭載した表面処理装置(トータルシステム)を日本や欧州の装置メーカーと共同して販売する場合、欧州研究所が開発し関連ベンチャーが製造販売している評価装置(例えば、IWS/Sempaの高感度水蒸気透過率測定器、IZFPのエディカレント方式抵抗モニターなど)を販売する場合、3)欧州研究所の開発したコーティング用原料(例えば、フラウンホーファーIKTSの印刷用ペースト材料など)を販売する場合、4)欧州研究所または関連ベンチャーが製造した成膜製品(例えば、フラウンホーファーアライアンスPOLOのハイバリア膜付きPETフィルムなど)を販売する場合がございます。
サンプル試作
ほとんどすべての欧州研究所は、有料ですが、お客様が興味を示した現有技術を使って、お客様の望むサンプルを試作し、提供します。通常、1日~1週間の作業になります。実施には次のフィージビリティースタディー(FS)や開発同様、研究所の定める実施条件に従うことが必要とされます。
フィージビリティースタディ(FS)
試作したサンプルの評価結果に基づいた次のステップとして位置づけられます。興味の対象の技術がお客様の望む目標性能を達成することができるか、あるとすれば、どれくらいの開発努力が必要かなどを判断するために実施します。通常、1~3ヶ月の期間を必要とします。この段階までは、通常、技術の移転はなく、結果の所属先は研究所のままです。
委託研究開発
サンプル試作評価やFSにより、欧州研究所の現有技術をベースとしての研究開発によりお客様の望む目標性能を満足する可能性があると判断された場合、委託研究開発プロジェクトの実施が可能となります。通常、半年~2年程度の期間になります。リスク低減のために、マイルストーン方式をとることが一般的です。お客様が支払う金額によりますが、結果は費用負担をしたお客様と研究所の共同所有、またはお客様が所有することになります。ただし、結果の応用範囲(テリトリー)は契約時の契約金額に応じて限定されます。特許は、研究所により多少異なりますが、研究所が出願してお客様にライセンスする場合、共同出願、お客様が出願する場合などがございます。
共同開発
研究所側も開発に興味も持った場合、お客様と研究所の両社が費用を出し合って共同で目標達成のための研究開発を実施する場合がございます。この場合、結果は共同所有となり、お客様の使いたい応用範囲はお客様が、それ以外は研究所が自由に結果を使えるようにすることが一般的です。テリトリーの割合に応じて分担額が決められます。特許は通常共同出願となります。
ライセンス供与
概ねどこの研究所でも、研究所が開発、所有している技術をお客様にライセンスすることが可能です。通常非独占ですが、用途、地域、期間を限定して独占できる場合もございます。ただし、対価はそれに応じて変わります。
技術トレーニング&コンサルティング
研究所の所有設備、あるいはお客様に納入した設備などを使って、習得したい技術のトレーニングや、お客様の抱える問題解決のために研究所の専門家によるコンサルティングを実施することが可能です。例えば、フラウンホーファーIWSでは、彼らが開発中の有機EL照明デバイス製造設備、プロセスに関する2~3日間のトレーニングを実施しておりますし、またFEPは、お客様の表面処理設備が抱える問題解決のためのコンサルティングサービスを日当ベースで行っております。当社も表面処理分野での長い経験と豊富な知見に基づいて同様のコンサルティングサービスを実施しております。
技術調査
当社の欧州における幅広い技術ネットワークを利用して、お客様の欲する特定技術や技術動向に関し、欧州研究所を中心に探索、調査することが可能です。結果は技術調査報告書として提供します。また、すでに実施した技術調査結果をまとめた資料を提供することも可能です。
<例>表面処理関連欧州研究所の保有技術調査報告書(日本語)
1)調査対象研究所:フランホーファーFEP,IWS,IST,IOF,IZM,IPT 他
2)価格:一冊30万円
ワークショップ&セミナー開催
欧州研究所の技術者に来日してもらい、注目の技術トピックスに関するセミナーやワークショップ、シンポジウムを適宜開催しております。
欧州研究機関訪問ツアー
ほぼ2年に一度の割合で、夏頃、数か所の欧州研究所を訪問する1週間程度のツアーを企画運営しております。例えば、これまでフランホーファーFEP,IWS,IST,IOF,IZM,IPTなどを訪問しております。
新規事業創出
欧州研究所から生み出される新技術を生かして、お客様が新しい製品、事業、市場を創造するお手伝いをしております。お客様のアイデア、計画を支援する形で、一緒に作り上げる場合もございますし、当社のアイデアに基づいての新しい製品や用途、そして事業をお客様に提案する場合もございます。また、お客様の技術をビジネス化するコンサルティングも行っております。
技術維新の会
日本の技術開発体制の抜本的改革を実現することを狙いに、当社代表が代表幹事となって、2006年12月に任意団体“技術維新の会”を設立しました。具体的には、日本にも、ドイツのフラウンホーファーのような、すぐに使える技術を企業に提供してくれる、試作・量産も可能な設備を有し、専門特化した、技術集積を可能にする試作開発センターを全国各地に設立する働きかけを行っております。